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コンスタント・ガーデナー

当ブログ記事の無断転載を堅くお断りします。




 人間は救済されるべき者であるというのはキリスト教の発想であり、人間は救済する者であるというのは錬金術の発想である。

 カトリックの立場がキリストの現存と、この現存が人間に及ぼす救済作用とに重きを置くのに対し、錬金術師は物質の運命と物質の救済の顕現とに関心を寄せる。というのも、物質の内には神の魂が閉じ込められ救済を待っているからだ。その際、閉じ込められた神の魂は「神の子」という形態をとる。錬金術師にとって、まず第一に救済される必用があるのは人間ではなく、物質の中に沈降しまどろんでいる神性なのである。

 それゆえ錬金術師の関心は、神の恩寵による自己の救済にではなく、物質の闇からの神の救済に向けられていたのである。そしてこの奇跡の業(オプス)を実行することによって、この業にそなわる治癒的な力が副次的に錬金術師の上にも及ぶのである。

 救済されなくてはならないのは人間ではない。物質なのだ。

 錬金術師たちは錬金術の歴史の最初期以来、次の点ではつねに意見が一致している。彼らの術は聖なるものにして神的なるものであるという点、そして彼らの作業(オプス)は神の助力によってのみ成就されるという点がそれである。

 それとは気づかずに錬金術師は「キリストのまねび」について思いをめぐらし、その考えを推し進め、こうして上に述べたような結論に、すなわち、救済者に完全に同化すれば同化した者はその心の最も深い地点において救済の業(オプス)を遂行しうるという結論に達したのである。しかしこの結論は無意識裡に導き出されたものである。

 キリストと同等のものと見られたのは錬金術師ではなかった。彼はむしろ、彼の求める奇跡の石を救済者と同等のものと見たのである。このような観点から眺めるときわれわれの眼には、錬金術とは無意識中におけるキリスト教の神秘の継続であるというふうに映ずる。

 しかしもし仮に錬金術師が、彼の無意識諸内容を具体的にはっきりと捉えることができていたとしたなら、彼は自分がキリストの代わりをしているということに気づかざるをえなかったであろう。

 父なる神から神自身の息子であるイエス・キリストが生まれた。イエス・キリストは神にして人であり、いかなる罪も知らず、死ぬ必要もなかった。しかしイエスは兄弟姉妹たちのために、兄弟姉妹たちが罪から解き放たれ彼とともに永遠に暮すことができるようにと、みずから進んで死に、そして復活した。これと同じように黄金もまた、いかなる欠陥も持たず、不易であって、それゆえあらゆる試練に耐えうる力を持ち、栄光に満ちているが、不完全で病んでいる兄弟姉妹のために死に、そして栄光の裡に再び蘇り、兄弟姉妹を救済し、永遠の生へと染め変え(変容させ)、それらを完全ならしめて純粋なる黄金と化す。
                 
                  CGユングが著者に擬されている『心理学と錬金術』                  
                 (実際には666の哲学部門の天才集団が書いています)




コンスタント・ガーデナーの賢者の石

参照 住友金属鉱業 企業CM 「ずっとやるんだ」60秒編
住友金属鉱業が一体何を「ずっとやるんだ」といって力んでいるのか考える必用があります。
住友がずっとやってきたことをこれからも「ずっとやるんだ」というこれは意思表明だから。

住友の発展に寄与した住友友純がナリスマシに取って代わられる以前からやっていることです。
(住友友純の兄である西園寺公望も巴里長期滞在の折にナリスマシに取って代わられています)
なぜなら『化学の結婚』の水の上の三位一体の錬金術記号は銅鉱石の抽出を表わしているから。

錬金術とは銅鉱石から銅を得るためにまず余剰物の金銀を生じさせ選り分ける術のことですが、
黄金の国ジパングが銅鉱石から金を産出するカラクリを勿体ぶって錬金術と称しているだけで、
銅鉱石から金銀銅を獲得するオプスを信仰の対象として儀式化したものがキリスト教なのです。


CMには生田斗真のナリスマシ12号(バタック 貴種 八瀬童子 男性)が起用されています。
断面が鮮やかな青色に光る石は花炎石(アーケン石あるいは氷瀑石あるいはラピス)を表わし、
正面に聳え立つ三角形の山は雲南省のヤンマイヨン(文殊菩薩の化身です)を表わしています。

雲南省には神の化身の三つの山(文殊菩薩、金剛菩薩、観音菩薩のそれぞれの化身)があって、
その筆頭である文殊菩薩の化身が住友金属鉱業の「ずっとやるんだ」精神の源らしいのですが、
住友に三社精神(三合思想に基づく三社信仰)を垂訓した神々の筆頭もこの文殊菩薩なのです。

神と子と聖霊の三位一体の元型は陰陽五行に於ける三合思想や拝加賀教の三社信仰にあります。
東京都庁の向かいに新宿住友ビルもこの拝加賀教の精神を巨大なオブジェで表現したものです。

上から眺めると三重の三角形になっていてその中心にあたる虚空を三つのYが取り囲んでいます。
三角形は加賀、三つのYは三合思想、Yに取り囲まれた虚空は冥府を、それぞれ表わしています。
新都心として再開発した新宿が予め冥府としての宿命を負っていることを暗示しているのです。

ハル原作の『三丁目の夕日』もまた昭和30年代を懐古するために描かれたマンガではなく、 
近未来の新宿三丁目を冥府として描いたマンガで従って登場人物もみな冥府の住人たちです。

たぶん住友の住という漢字は人間の姿を取った主すなわち創造主としての加賀を表しています。
主という漢字自体が燭台の上で燃える火すなわち拝火教=拝加賀教の神を表わしているのです。

動画は必ず最小サイズにしてから視聴してください。
https://www.youtube.com/watch?v=Ij6vvr-C2d8




山家と又鬼
この項ではコンスタント・ガーデナーの亜流としての山家について簡単に説明をしておきます。
柳田國男(バタック 貴種 八瀬童子 男性 万引き民俗学者)の学術調査とは相容れません。

山家はサンカと読みます。スマトラ島北部の山岳地帯に棲息していたバタックが源流です。
又鬼はマタギと読みます。日本列島東北部の山岳地帯で狩猟をしていたユミルのことです。
日本に於ける山家(バタック)と又鬼(ユミルの民)には需要と供給の上下関係があります。


参照 東出昌大のナリスマシ12号による山小屋生活の動画配信
東出昌大のナリスマシ12号が丹波村の山小屋を舞台にして演じているのは山家の物真似です。
(東出昌大の本物はユミルの民 ナリスマシ12号の方はバタックの貴種の八瀬童子の女性)
哺乳類で最も退化したバタックが、哺乳類で最も霊格の高い鹿を殺して捌いて食べている動画、加賀(神)の皮を剥いで穴熊との寄せ鍋にしたり、猿を捌いて腿を唐揚にしたりする動画等々、
最下等動物バタックの真骨頂をこれでもかと見せつける動画配信チャンネルを開設しています。

東出昌大のナリスマシ12が配信する動画の閲覧上の注意点
神経の繊細な人や健康が万全でない人は視聴しないでください。
万一視聴しようと思った場合には必ず最小画面にしてください。
シネサイズや全画面で視聴すると画面右側から電磁波が出ます。

最近は3人のユミルと共同生活して『樅ノ木は残った』の原田甲斐(山家)の物真似をやり、
その中の1人と『デキ婚することになった』という完全フィクションを演じている最中です。
ナリスマシ12号の虚構の生活を演出するために堕地獄の所業の限りを尽くしているのです。
無間地獄というのはあの世ではなくこの世に本当にあるということなので後日説明致しますが、
無間地獄に落ちる期間を少しでも短縮したかったら直ちに堕地獄の所業を悔い改めてください。

尚、山本周五郎名義の著作のうち戦後作品の殆どすべては私の金次郎さんが書いたものであり、
原田甲斐が又鬼から特殊養育されて培ったパーソナリテイも私の金次郎さんが造形した虚構です。
侵略者である山家の眼に映じた日本列島は鹿島すなわち鹿が捕り放題の謂わば楽園だった訳で、
彼らは鹿を捕って喰らうだけでなく木綿が普及するまで鹿皮で作った足袋を履いていたのです。
かつて列島の神であった鹿は今では害獣と呼ばれて駆除すべき対象として狩られるようになり、
鹿肉を食べるのを我慢できない人たちのためにステーキや串焼きなどにされて供されています。

以前私は山間部周辺の自動車道路を走行していた折に鹿の親子に遭遇したことがあります。
私が運転する車の他には後続車も対向車も一台も見当たらない状況下で起きた出来事です。
およそ100メートル位先に道路を渡って反対側の森に行こうとしていた鹿の親子がいたので、
即座に車の速度を落として時速20キロくらいでのろのろ徐行しながら見守っていたのですが、
大きな角の生えた体格の良いお父さん鹿が道路中央で踏ん張ったままこちらをガン見していて、
そこから一歩も動こうとしないので仕方がないので10メートル位手前で車を停止したところ、
ふと反対側の森を見るとお母さん鹿と子鹿がぴょんぴょんと跳ねながら森の奥に行くところで、
それまでお父さん鹿は車の前に身を晒し私をじっと見つめたまま微動だにしなかったのですが、
妻子の安全を確認するやゆったりと大きく跳躍してあっという間に森の奥に消えていきました。
そのときのお父さん鹿の静かな眼の色や軽やかで優雅な跳躍をしてみせた姿が忘れられません。




聖書はその文字を通して探求される。
しかし自然は国から国へと旅することできわめられる。
一国ごとに一頁、自然の書はかくのとごし。
ゆえに一頁一頁、ひるがえされなければならぬ。
                        『パラケルスス 自然と啓示』



錬金術は黄金を造り銀を造る、
というがごとき人々に同ずるなかれ。
錬金術の目的は以下にある。
すなわちアルカナ(秘薬)を造り、
これを病いの駆逐に用いること。
               『薔薇十字の魔法』




弁証法の秘密は薔薇十字の赤い薔薇の中に隠されている。
                666の哲学の天才   





定理 薔薇十字は弁証法と陰陽五行と錬金術の三位一体から成る呪術である

以下呪術の内訳

序列3 薔薇十字の十字架の横の棒が意味するもの
①弁証法に於けるジンテーゼ
②陰陽五行に於ける陽(太陽あるいは現世あるいはクロマタ)
③錬金術のオプスに於ける黒化
④黒シャツ隊
⑤地球の東西のライン(地球はフラットで東西が短い楕円形)

序列2 薔薇十字の十字架の縦の棒が意味するもの
①弁証法に於けるアンチテーゼ
②陰陽五行に於ける陰(月あるいは冥府あるいはアカマタ)
③錬金術のオプスに於ける白化
④白シャツ隊(三合会)
⑤地球の南北のライン(地球はフラットで南北が長い楕円形)

序列1 薔薇十字の赤い薔薇が意味するもの
①弁証法に於けるジンテーゼ
②陰陽五行に於ける太一(宇宙の始原としての太極)
③錬金術のオプスに於ける赤化(五弁の薔薇は錬金術のシンボル)
④紅幣
⑤アイスランド(世界の中心はオーストラリアではなくアイスランド)




錬金術のオプスに於ける5つの段階
黒化⇒白化⇒赤化⇒黄化⇒青化(Blue Rose)






弁証法の応用定理 ポチは両サイドに配置する

BGM 糸(アンドレアス作詞 ゲルマンの天才作曲)

以下ポチの内訳
序列3 横の糸 テーゼを掲げて吹聴するポチ  
序列2 縦の糸 アンチテーゼを提示するポチ 
序列1 幸せ  ジンテーゼへと誘導するポチ 




演習問題 化学の結婚
本書は幕末明治の行徳に於いて666の哲学の天才の一群により著わされた世紀の奇書である。
このバタックの秘密結社のバイブルの題名が示唆するものを深読みしとことん掘り下げるべし。

フリーメーソン(拝加賀教の秘密結社)のルーツは江戸時代初期に組織された化学結社に遡る。
化学の化の匕は匕首(あいくち)すなわち加賀が口を開けて獲物を呑み込む様子を表している。
厚生労働省のロゴには青と赤の匕首が獲物を挟撃しつつハートを形成する様子が描かれている。


では『化学の結婚』とは何か。『化学の結婚』というのは化学的な結婚と同義ではない。
化学は何と結婚するのか。化学と結婚する相手がいなければこの題名は意味をなさない。
化学(錬金術)は自然から啓示を受けて模倣する聖霊信仰(拝加賀教)に根差している。


補助線① バタックの別名
御庭番または庭師または森番またはコンスタント・ガーデナーともいう。


補助線② 三井グループのロゴ
三井グループの三位一体から成るロゴは錬金術に於ける円積法を図式化したもので、
賢者の石を求める錬金術のプロセスとしての演繹法及び帰納法を端的に表しています。


補助線③ 賢者の石(錫ではありません)
賢者の石の別名をアーケン石、花炎石、氷瀑石ともいいます。
虹色にさざめき青い光りを放ち千万の白光が潜む滝の如き石、 
空中に浮揚する力と千年たっても変わらぬ猛毒を持つ石です。

参照 666の文学部門の先々々代の王による原作『ホビットの冒険』
参照 666の文学部門の先代の王アンドレアスによる原作『夢見る惑星』第1巻
参照 666の文学部門の当代の王カール原作『進撃の巨人』第27巻
参照 アンドレアスによる原作・脚本『プロメテウス』のオープニングシーン
下記動画を見るときは必ず最小画面で視聴するようにして下さい。
シネサイズやワイドサイズにすると画面右側から電磁波が出ます。
https://www.youtube.com/watch?v=SNm2AvrkE4w


補助線④ 南方防疫給水部(真正731)の系譜 
序列1 スマトラ
マイ・ガーデン 
秘薬の保護栽培

序列2 バリ
ボタニカル・ガーデン 
秘薬の保護栽培

但し太平洋戦争中の三井物産による南方の錫の産出は純然たる対人兵器を目的としています。
昭和最大の分水嶺と謳われた226事件に資金提して南進政策のシナリオを推進させたのも、
南方作戦に於ける最大のキモが東南アジア五カ国で産出される錫鉱脈の独占にあったからです。

三井物産のお家芸は陸軍と組んだ麻薬の密輸で満州事変の謀略資金もここから賄われています。
三井物産が密輸した麻薬は上海の陸軍の倉庫に保管されたあと藤田勇が青幣へと卸すのですが、
すでに1924年5月5日上海で開校した黄埔軍官学校の中核には青幣の組員7千名が潜伏し、
校長には蒋介石(前身は青幣の殺し屋で日本陸軍から軍事訓練を受けて軍人に転向)が就任し、
政治部副主任には巴里から呼び寄せられた周恩来、教授部副主任には葉剣英が就任しています。
これらの延長線上に西安事件も国共合作も日中戦争も既定のシナリオとして用意されています。

南方作戦の舵取りをすべく226事件を演じた人々の動静を見ていると分かることなのですが、
藤田勇は徳川義親を囲む人々の中で最も序列が高く恐らくは徳川義親の監視者も兼ねています。
三井物産や系列企業が南方作戦の本来の目的であった南方資源の大半を独占するに当たっては、
過酷な労働に喘ぐクーリーを阿片漬けにして賃金を丸ごと吸い上げる方式も編み出しています。
彼らが骨と皮になるまで働き続けても死ぬ時にその手元には一銭も残らないという仕組みです。


 ところで、スズと阿片はセットになってマレー内陸部の開発に利用された。スズ鉱山の華僑苦力が労働者であると同時に阿片消費者であり、鉱山王は阿片宿の主人でもあったのである。スズと阿片の二つの商品が組み合わされなかったら、半島内陸部への経済進出は、僅か半世紀のあいだでは達成されなかったに違いないとまでいわれる(鶴見良行『マラッカ物語』)。                                                                     
                               『徳川義親の十五年戦争』


錫のつくりの易はトカゲ(光により色が変化する)すなわち加賀(神)の化身を表しています。
対人兵器としての錫は哲学者の水といわれる水銀よりも毒性が強くまた当然ながら序列も高い。
有機錫は脳神経に対して最悪の毒性を発揮しますので錫引きの調理器具は使用しないで下さい。
例えば錫引きの銅鍋などは絶対にNGですがそれだけでなく錫引きの銅のビヤマグ等も不可です。
無垢の銅鍋から良質の銅イオンが滲出するのを妨害せんがために錫引きをしているのであって、
神経内科系の難病の発現機序のキモが神経細胞死とその老廃物の蓄積との時間差にあるからで、
(神経細胞死に起因する疾患とその老廃物の蓄積に起因する難病の発現にはタイムラグがある)
良質の銅イオンが蓄積された老廃物を分解し排泄する力を持っていることを隠蔽するためです。

試みに手作りの無垢の銅鍋(厚めで小振りがお勧め)で毎朝白湯を作って飲んでみてください。
肝心のお手入れですが油を入れて加熱するのは絶対不可、クエン酸で擦るのも絶対不可です。
一般的な方法として知られている塩と酢で擦る或いはレモンと塩で擦ったりするのも不可です。
化学的な方法は一切用いずに銅タワシ等を用いた物理的な方法によって汚れを落として下さい。


序列3 ジャワ
ボゴール・ガーデン(ボイテンゾルグ植物園)
秘薬の保護栽培

序列4 マレイシア
レイク・ガーデン‐クアラ・ルンプル 
植物・鉱物・動物の毒の研究開発

毒の内訳
序列1 植物由来の毒
序列2 鉱物由来の毒
序列3 動物由来の毒

序列5 日本 
徳川生物研究所(徳川黎明会)
植物・鉱物・動物の毒の研究開発

序列6 英国
オックスフォード・ボタニック・ガーデン(牛津大学付属植物園)
植物・鉱物・動物の毒の研究開発

序列7 シンガポール(日英八百長戦争及び華僑大量虐殺の拠点)
ラッフルズ・ガーデン(昭南植物園)
植物・鉱物・動物の毒の研究開発(日英共同作業)


補助線⑦ 日英共同謀議
『20世紀のファウスト 上』
 
十二月二日、イギリスの戦艦プリンス・オブ・ウエ―ルズとレパルスがシンガポールに到着した。シンガポール!この難攻不落の伝説の島にまた一つ大きなシンボルが加わった。しかし、この両鑑の目的をしっかりと見定めていた南アフリカのヤン・スマッシュ首相はチャーチルに電報を送った。「日本軍が本当にすばしっこくやるとすれば、ここに第一級の悲劇が始まります」

(中略) 

 南アフリカのヤン・スマッシュ首相はかのときチャーチルの野心を見事に見抜いていた。シンガポールには十三万人の部隊がいたが、戦車の一両もなく、飛行機もほんの少人数のものだけであった。そこにあったのはチャーチルの野心だけであったと言っても過言ではあるまい。

(中略)

 JN-25、すなわち日本海軍の暗号を完全に傍受し解読していたのはイギリスの諜報機関だったと、この章の初めに私は書いておいた。

(中略)

 第二次世界大戦中のチャーチルとルーズベルトの膨大な書簡は読むことができる。私もほとんどに眼を通した。しかし、最も重要と思われる一通の手紙、それはチャーチルがルーズベルトに送ったものだが、その書簡だけは残念ながら永遠に見ることができない。一九四四年、アメリカで真珠湾攻撃についての疑問点が持ち上がり、陸軍真珠湾委員会と海軍真珠湾委員会においてもこの秘密の電信文が問題となった。しかしアメリカ政府もイギリス政府も「国家の安全を害する」という理由で公開を拒否した。チャーチルとルーズベルトはシンガポールと真珠湾を犠牲にすることを同意しあったのだろう。それ以外にないと思う。そしてアメリカの即時参戦も。

(中略)
 
 チャーチルがシンガポールに送った戦艦プリンス・オブ・ウエールズとレパルスの艦隊は、南アフリカのヤン・スマッシュ首相の予言通り、第一級の悲劇の主役となった。十二月十日、マレー沖で将校四十七名、水兵七百九十三名の犠牲者とともに日本の航空部隊によって撃沈されたのである。チャーチルは両鑑を囮にしたと言えよう。

(中略)

 眠りに眠ったチャーチルは翌日、戦時閣議に出席した。そこで閣僚の一人が、「真珠湾攻撃以前と同じように低姿勢でアメリカ政府と折衝しましょう」と提案した。チャーチルは次のように言い放った。
 何という世迷い言か。それはアメリカが永遠の恋人だったときの話だ。彼らは今やわれわれ    のハーレムに囲われる妾となったのだ。今後は遠慮する必用など全然ない。

(中略)

内大臣木戸幸一の日記を見ることにしよう。

 一九四一年十二月八日(月)晴
 十一時四十分より十二時拝謁す。国運を賭しての戦争に入るに当たりても、恐れながら、聖上の御態度は誠に自若として些かの御動揺も拝せざりしは真に有り難き極みなりき。

 十二月十日(水)晴
 マレ沖にて、プリンス・オブ・ウエールズ、レペルスの二鑑、我航空部隊にて撃沈の報に接し、快哉を叫ぶ。

 一九四二年二月六日(月)晴曇
 シンガポールの陥落を聴こし召され、天機(天皇の機嫌)殊の外麗しく、次々に赫赫たる戦果の挙がるについても、木戸には度々(たびたび)云ふ様だけれど、全く最初に慎重に充分研究したからだと思ふとの仰せあり。真に感泣す。    

 三月九日(月)晴
 午前十時四十五分より同十一時四十分迄、拝謁す。御召しにより、御前に伺候したるに、竜眼(天皇の眼)殊の外麗しくにこにこ遊ばされ、「余り戦果が早く挙り過ぎるよ」との仰せあり。七日、ジャバ方面にてはバンドンの敵軍は降伏を申出て、目下軍は蘭印の全面降伏に導かんとしつつあり、スラバヤの敵軍も降伏し、又ビルマ方面にてはラングーンを陥落せりとの御話あり。真に御満悦の御様子を拝し、感激の余り頓には景祝の言葉も出ざりき。



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